2012年7月25日水曜日

27回生 坂田拓郎さん


スタッフ(以下、ス):では、インタビューを始めさせていただきます。
          よろしくお願いします。
坂田さん(以下、坂):よろしくお願いします。

在校当時の思い出をお聞かせ下さい。

坂) 親に反発して家を飛び出して、高校2年生から一人暮らしをしていました。亡くなった祖父が住んでいた一軒家に転がりこんで暮らしていたのですが、あっという間に悪友のたまり場になりました。卒業式の夜には40人くらい泊まりに来ました ()3年生のときのクラスは、周りから「スポーツ芸能科」と呼ばれるほどクセの強いヤツばかりが集まったクラスでした。担任はカマケンという名物教師で、口うるさいけど本気でぶつかってきてくれる熱い先生でした。体育祭の前に、優勝したら先生が坊主になると宣言したら、普段はまとまりのないクラスが、この時ばかりはすごい団結力を発揮して、見事に優勝。そうしたら先生が本当に坊主にしてきて、こいつはすごい!って思いましたね。


どのように進学先を選びましたか?

坂) に反発していたので、できるだけ地元から遠くて、学費の安い国立を選びました。


大学生活についてお聞かせ下さい

坂) もともとは数学・物理を専攻していたのですが、大学に入ってから、もっと現実的な手の届く問題にかかわる勉強がしたいと思うようになり、農学部の林学科に進路を変更しました。都市開発にともなって、身近な自然がどのように失われていき、それが住環境にどのようなインパクトを与えるのかを研究テーマに選び、フィールドワークや市民活動に取り組みました。それと、高校時代からの悪友には、すごく支えられましたね。やばいってときには名古屋や大阪から北海道まで飛んできてくれて、何も聞かずに、ただ近くで支えてくれました。


現在のお仕事についてお聞かせ下さい。

坂) 活のときに、とある大手広告代理店の最終面接で「働く前から適職なんてわかるわけがない。まずは好きなことをトコトンやってみろ」と言われました。その会社には落とされたのですが、その一言がすごく心に刺さって。バイクが大好きだったのでバイク便の仕事に就きました。とても小さな会社でしたから、営業から経理、商品企画まで幅広い仕事を経験するチャンスに恵まれました。自分の考えた企画で会社の業績が変わる。その手ごたえと責任の重さを通じて、少し自信がついたんですね。以前落とされた会社を、もう一度受けました。「志望動機は?」「リベンジです。」「バイク便での経験を通じて学んだことは?」「まわりで何が起こっているのか。何が問題なのか。今の自分にできることは何か。それを探し続けることが、仕事の本質だと思います。」面白がられたのか、今度は採用されました。その取引先だったのが、現在働いているサーラ住宅です。サーラ住宅は、基本性能や技術開発力はすぐれているのに、広告が追いついていないという印象がありました。そこで、広告代理店での経験を活かして、役に立ちたいと。今ではその仕事を任せてもらっています。具体的には、カタログやCMの制作、若手営業マンの教育、営業マンのバックアップ、Web広告などを担当しています。木造住宅メーカーなので、林学を専攻して得られた知識が活かせている。もちろん、広告代理店での経験も。かなり回り道をしましたが、どこで何がつながるかわからない。人の縁の力はすごいですね。


千種でよかったところについてお聞かせ下さい。

坂) つあります。ひとつは「自主自立」の校風です。人生の岐路に立たされたとき、進路は自分で決めるものです。自分らしい選択をするには、自分の価値観を養う必要がある。それは、この校風の中で育まれた部分が大きい。もうひとつは、よい友人に恵まれたことです。卒業してから20年経った今でも付き合いが続いています。朝まで熱く語り合ったり、とことん付き合って本気でぶつかったりしたから、分かり合えたことがたくさんあります。一本ぶれてない芯がある仲間たちに恵まれたことは、大きな財産ですね。


座右の銘があれば教えて下さい。


坂)『資本論』のなかの一節、「我が道を行け。他人に大いに語らせよ」です。何か選択を迫られたとき、必ず周りからは賛否両論がある。それに振り回されるのではなく、耳を閉ざすのでもなく。ただ、参考にする。その上で自分なりの選択をして、その結果を自分自身で真摯に受け止めればいい。

在校生へのメッセージをお願いします。


坂) 親を大切にしてください!()自分が親になって、子育てをしながら仕事をするのはとても大変なことだとわかりました。自分が親にしてもらったことを思うと、親を守らなければと思いますね。それから、とことん考えられる時間・自分をみつめられる時間は学生のうちにしかありません。だから、自分探しをしっかりして、大切な仲間を見つけてください。


未来の千種生へのメッセージをお願いします。


坂) 自主自律の校風の中で、思う存分壁にぶつかってください。世の中理不尽なことや、努力しても報われないことの方が多い。でも、あきらめずに、自分らしく生きる。千種の自主自立の校風のなかで、その葛藤にぶつかって、存分に悩んでください。






0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。